マイル旅行の醍醐味 ストップオーバーとトランジット活用のススメ

マイル旅行をもっと上手に楽しむ方法を教えます!このページでは貯まったマイルと交換可能な「特典旅行券」を上手に使うためのコツを「ストップオーバー」「トランジット」をキーワードに解説。お得に世界を旅行したい方は必見です!

マイル旅行をさらに賢く!特典旅行券の活用法を公開

貯まったマイルと交換可能な「特典旅行券」なら「24時間以上の現地滞在=ストップオーバーが無料」ということをご存じですか?

そのため、特典航空券で旅行をするのなら、直行便よりも「乗継便」を利用したいところ。乗り継ぎ時間を利用して各国の観光やホテル宿泊を楽しめるので、より豊かな旅プランが実現しますよ。今回は、特典旅行券の上手な活用方法を分かりやすく皆様にお伝え致します!

特典旅行券なら乗り継ぎ便がおすすめ!特典航空券の魅力とは

特典航空券は「貯まったマイルと交換できる無料往復航空券」のこと。国内線のみならず、国際線の航空券とも交換可能です。なお特典航空券最大の魅力は「ストップオーバーの料金が無料」という点でしょう。

ストップオーバーとは「途中降機」の意味で、通常は「乗継地で24時間以上の滞在をする場合」に使われます。電車でいう「途中下車」と同じですね。

本来、ストップオーバーする場合には、5,000円〜20,000円程度の追加料が発生します。しかし、特典航空券ならば、追加料金なしでストップオーバーできるわけです。もちろん「全ての地域でストップオーバーOK」「回数無制限」というわけでもありませんが、うまく活用すれば大変お得な旅行が実現する特典といえるでしょう。

ストップオーバーとトランジットの違いは?

ストップオーバーと似た意味の言葉に「トランジット」があります。トランジットは「乗り継ぎ」という意味で、通常は「乗継地で24時間以内の滞在をする場合」で使われます。

ストップオーバーとは違って、あくまでも「乗り継ぎのついでに現地に降り立つ」というようなイメージですね。ちなみに、通常は料金が発生するストップオーバーと異なり、トランジットは無料で回数の制限などもありません。

なお、空港によっては「無料のトランジットツアー」を催しているところもあります。

例えば韓国・仁川国際空港では、韓国文化を体験することができる無料トランジットツアーを用意。この他にもう1つ、空港近くの医療施設にて、健康診断、韓国伝統医学、美容整形、エステ、歯科診療、スパなどが受けられる「医療トランジットツアー」もあります。

また、シンガポール・チャンギ国際空港でおこなわれている無料トランジットツアーも人気です。こちらはすでに30年近い歴史を持つツアーで、シンガポール市街地観光が無料でできてしまいます。マーライオンやチャイナタウンなどを含む観光スポットを2時間程度かけて巡りますので、本格的な滞在前の下見としても良いでしょう。

ストップオーバーとトランジットを活用すれば、リーズナブルにいろいろな国を観光できる!

特典航空券を最大限に活用すると「リーズナブルに世界各国をまわること」が可能です。ストップオーバーやトランジットが無ければ、移動は全て「直通便扱い」になり、費用がかさみます。しかし特典航空券では制限回数内のストップオーバーが無料なので、実質「渡航費無料」で、いくつかの国の現地宿泊ができることになりますね。

このように、乗継便を選び、ストップオーバーとトランジットを駆使して複数の国を観光する方法は、旅慣れた方の間では知られる「裏技」です。時間のある方はぜひこちらの方法で、様々な国の文化に触れて頂きたく思います。

各マイレージ-サービスのストップオーバー事情と利用制限

マイルと交換した特典航空券ならストップオーバーは無料です。ただし、利用回数に制限があり、制限内容は各マイレージのプログラムによっても異なります。ここでは主要航空の一部を例に、ストップオーバーの制限内容などを確認しましょう。

ANAマイレージクラブ

国内線において日本トップクラスの乗客数を誇るANA(全日本空輸)。ANAの便を利用する場合、日本発の航路におけるストップオーバー(途中降機)はできません。

しかしスターアライアンス加盟の提携航空会社を利用すれば、「行き(往路)もしくは帰り(復路)どちらか1回」でストップオーバーが利用できます。例えば、バンコクを経由して東京からシンガポールを旅行するケースを考えてみましょう。この場合、行きか帰り、どちらかのタイミングで24時間以上のバンコク滞在が可能になると言うことですね。(こちらは2015年4月以降のケースです)

JALマイレージバンク

ANAと並ぶ国内最大手の航空会社JAL(日本航空)。JALマイレージバンクの提携社特典航空券では、ワンワールド加盟航空会社の便が利用対象となっています。なおワンワールド加盟航空会社には、JALをはじめ、ブリティッシュ・エアウェイズ、アメリカン航空など各国の航空約20社が含まれます。

ストップオーバーについては、旅程トータルで7回まで利用可能。ヨーロッパ地域については合計3回までOKだったのですが、2015年7月1日よりさらに4回増えて、合計7回まで利用可能になりました。なお、1特典につき一都市では3回まで利用可能ですが、ストップオーバーについては1都市1回までに制限されています。

ユナイテッド マイレージプラス​

米ジョージア州が本拠地のユナイテッド航空。2001年の同時多発テロ事件で経営が大幅に悪化時期もありましたが、現在はコンチネンタル航空と合併し、世界トップクラスの路線(69ヶ国 108空港)で運航しています。

そんなユナイテッド航空のマイレージ・プログラム「マイレージプラス」では、往復の特典旅行に限り、特に記載のない限り1回の利用が可能です。米国本土、アラスカ、カナダなどへのストップオーバーには、追加マイルが必要になることもありますが、搭乗日の337日前から予約も可能とのことで利便性も高いです。

なお、ユナイテッド航空に以外で利用可能なスターアライアンス加盟航空会社は、ANAを含む世界の航空26社が名を連ねます。これにより世界1,000ヶ所以上へのアクセスが可能になっているとのことです。

ちなみに、スターアライアンス加盟航空会社のANAの特典航空券(日本国内線)を利用する場合のマイルが、2015年6月より大幅に引き下げられました。飛行距離800マイル以下の国内線の区間は「片道5,000マイル」と、従来の半分のマイルで交換可能に。(ただしストップオーバー利用の場合は8,000マイル)また、飛行距離801マイル以上の区間も「片道8,000マイル」と従来よりも2,000ポイント少ないマイルで特典航空券と交換してくれます。ただし、ANAの日本国内線利用の場合も、片道利用のストップオーバーは不可となっています。

こちらはどうやらキャンペーンの一貫らしく、突然終了する可能性もありそうです。利用したい方は早めに特典航空券と交換することが望ましいかもしれませんね。

デルタ スカイマイル

米ジョージア州が本拠地のデルタ航空のマイレージ・プログラム「デルタ スカイマイル」。こちらは、2015年1月1日予約分の特典航空券よりストップオーバーが廃止されました。以前は1回までのストップオーバーが可能だったので、大変残念なことですね。
ただし、トランジットであれば、スカイチーム加盟航空会社が利用できます。

ストップオーバーとトランジット活用の注意点

1.「トランジット・ストップオーバー」の変更不可

「トランジット」と「ストップオーバー」はその意味が異なり、航空会社ごとの扱い、意味合いも微妙に異なることがあります。
ただし、「ストップオーバーで発券した地点」はトランジットへ変更することができません。もちろん、その逆の「トランジットで発券した地点」をストップオーバーに変更することも不可能です。この2点は各航空会社における共通点であるとお考えください。

その地域を充分に観光したい、遠くにまで足を伸ばしたい、という方は、最初からストップオーバーを選択し、宿泊場所も確保しておいたほうが安心と言えます。こちらの判断も含めて、旅行プランはあらかじめ具体的に立てておくことが望ましいと言えるでしょう。

2. 入国ビザなどの書類が必要な場合も

目的地ではない国にある都市でストップオーバーをする場合、その国へ入国するための「入国ビザなどの書類」が必要になるケースがあります。つまり、事前に必要書類を確認し、揃えておかなければならないということですね。
目的地ではない国ではあっても、空港外に出て過ごすことは紛れもない「入国」に当たります。したがって、入国に際しては入国書類を記入し「入国審査」を受けなくてはなりません。もちろん、空港に戻る際の「出国審査」も必要です。

もっとも、日本人は多くの国へ日本国パスポートだけで入国できます。しかし、インドやロシアなど一部の国では、乗り換えで入国するときはトランジットビザが必要です。こちらは、旅行の1ヶ月前までに大使館で取得しておきましょう。

ビザにつきましては「ビザ不要(免除されている)国」「渡航前にビザの事前申請や大使館での取得が必要な国」「到着時にビザ取得が可能な国」の3パターンに分かれます。ストップオーバーやトランジットをご希望の方は、旅行前に行き先のビザ事情を調べておく必要がありますね。

なお、ビザが要らない国でのトランジットなら「荷物を預けたまま身軽に観光」が実現することも。ただし、その判断は入国審査官によって左右されます。空港や航空会社主催のトランジットツアーに参加すれば、荷物を預けたままツアーが可能です。トランジット初心者の方はそちらの参加も検討すると良いかもしれません。

3.トランジットは「空港の選び方」も重要

トランジットは24時間以内の比較的短い滞在です。その間は観光を楽しむことも可能ですが、観光地や繁華街が遠い場合には、移動に時間を取られることになります。すると満足に観光できなくなるだけでなく「帰りの空港到着が間に合わない」という恐れも出てくるため注意してください。

特に繁華街、観光地、空港などの栄えた地域の道路は混みやすいため、思わぬ渋滞にも巻き込まれやすくなります。移動距離が長いと、電車やバスなどの公共交通機関のちょっとした遅延などでも致命的になりますので、やはり「トランジットでは、観光地や繁華街から近い空港を選ぶこと」が原則です。

4.観光先の治安にもご注意を

ストップオーバーやトランジットを活用すると様々な場所を観光できます。これはとても素敵で楽しいことですが「観光先の治安」については常に気を配っておくことが得策です。近年心配されるテロをはじめ、政治的な理由などによって情勢が不安定になっている地域もあります。このほか、治安には問題がなくても、伝染病や感染症が懸念されるケースも。湿度の高い地域、あるいは暑い時期の旅行では「蚊が媒介する病気」にかかる危険性も高まります。必要に応じて、予防接種を受けておくなど、対策を考えておきましょう。
様々な国に興味がある気持ちはよくわかりますが、時と場合によっては「観光を思いとどまる」という決断も必要かもしれません。
なお、渡航先の安全性については外務省・海外安全ホームページでも確認できます。旅行者の皆様は事前に必ず確認しておきましょう。

まとめ〜時間に余裕のある人は乗継便を楽しもう!

トランジットやストップオーバーには、それぞれ制約や注意点があります。しかし、工夫次第では経由地での観光が楽しめるため、上手に活用する価値があるかと思います。特に、特典旅行券を利用する場合には、経由便・乗り継ぎ便の利用が直行便よりもお得で魅力的なケースもあるはず。時間に余裕のある方はぜひ経由便・乗り継ぎ便でトランジット&ストップオーバーを利用して、豊かな旅を楽しんでください!

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