現金主義のドイツではATMキャッシングが便利

ドレスデンのモール

昔ドイツの語学学校に通っていたときに、ドイツ人の先生がこんなことを言っていたのを覚えている。
「あなたたち日本人がスリの標的になっているのは有名な話だけど、実は日本人の次にスリの被害に遭っているのはドイツ人なのよ。」

今インターネットで調べても、どこにもそのようなデータを見つける事はできないので、公式な情報ではないのかもしれないが、ドイツ人がスリの被害に遭いやすいという根拠はふたつの国民性に由来するのではと個人的に推測する。

一つは旅行好きであること、そしてもう一つはクレジットカードを使わない現金主義であること。

現金主義のドイツでのクレジットカード事情

ドイツ留学から帰国してから10年以上経った現在、時々ドイツに旅行するたびに「まだこの国はクレジットカードが使えないのか」と驚く。

今回はドイツのクレジットカード事情を紹介したい。

交通機関はECカード(ドイツのデビットカード)かコインが必要

まずは交通機関でのクレジットカード事情。ドイツ到着後、空港やバスターミナルから移動する際に利用する地下鉄もクレジットカードを受け付けない機械が多いことにいきなり驚く。

最初に衝撃を受けたのがベルリンの地下鉄。先日プラハからバスでベルリンのバスターミナルまでバスで移動した時のことだ。ベルリンのバスターミナルは少し郊外にあるのだが、中心まで直通できる地下鉄の駅まで徒歩5分以内で行くことができる。

この日も11時半にベルリンに到着して、さっそく中心へ向かおうと地下鉄のチケットを駅にて買おうとした矢先、券売機にVISAやMASTERのマークがない事に気づく。しかしカードを通す口はあるのでクレジットカードを入れてみるが反応無し。実はベルリンの地下鉄の機械はECカードしか受け付けないのだ。(ついでに言えばコインしか受け付けず、とにかく困ったのを覚えている)

ECカード

ECカードとは、Electronic Cardの略でドイツの銀行が口座をもつ顧客に発行するデビットカードである。最近はGirocardとも呼ぶようになったのか定かではないが、ドイツではこのデビットカードが主流のようだ。先日フランクフルトの空港から中心部へ出るため近郊電車に乗ろうとしたが、空港駅の券売機でさえ、現金かこのECカードしか使えなかった。

ただ先日利用した、ニュルンベルクの地下鉄にあるATMは、新しい機械のようだ。VisaやMastercardのマークがあった。

ショッピングはECカードか現金

交通系に続いて紹介したいのはショッピングでのクレジットカード事情。先日日本から遊びに来ていた母とドレスデンの大型ショッピングセンターへ買い物に行ったときのこと。そのショッピングモール内にある大型ホームセンターで、母がヨーロッパならではのかわいらしいクリスマスオーナメントを日本への土産に買おうとしたのだ。

しかしレジに行ってびっくり、
「ECカードは?」
と尋ねる店員。大型ホームセンターでさえクレジットカードは受け付けないらしい。(そのときチェコからユーロをあまり持ってきていなかったため、買うのを断念。)これはあくまで一例だが、街中の一般的な商店やスーパーマーケットではクレジットカードを使えないことが多かった。

飲食店は、高級レストランや観光客メインの店はクレジットカードが使える

最後に紹介する飲食店でのクレジットカード事情。これについては抽象的な表現になってしまうが、高めのレストランや観光客メインのところは使える。

居酒屋は現金支払、20ユーロ以下の札を用意

クナイペと呼ばれるドイツ風居酒屋では使えたことがない。こういった場所では大きな札で払うのもウェイターさんから嫌な顔をされるので、20ユーロ以下の札を何枚か用意しておくと安心だ。

フランクフルト

ドイツではATMでカードキャッシング!

ここで述べたのはあくまで私の体験談だが、結論としてドイツではクレジットカードをあまり使えない。ただしATMは街中に豊富にある。観光の際は国際キャッシュカードやクレジットカードのキャッシングを利用するのがおススメだ。

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