ダブリンでスリに遭い、新しいクレジットカード届くまで3週間細々と暮らす。


Carteristas / Daquella manera

photo by Daniel Lobo

2007年6月、アイルランドで語学留学中にダブリン市内でスリに遭いました。滞在期間も1ヶ月を少し過ぎ、生活にも慣れてきて気が緩み始めていた頃でした。友人に誘われ地元で週に一度行われるフードマーケットを訪れました。

色とりどりの野菜や花、新鮮な魚介類、美味しそうなパイやチーズなどが所狭しと並び、まさに海外のマーケットという光景に友人と大興奮。あちらこちらのお店を覗き、お店の人との会話も楽しみ、「来てよかった!」とその思い出をカメラに収めようと、自分のバッグの中にあるカメラに手を伸ばしました。

ダブリンのフードマーケットで現金とクレジットカード2枚が入った財布を盗まれた!

「…あれ?カバンのファスナーが開いてる…?」カメラを取り出したものの、他にあるべきものがない。まさか、と思いつつバッグの中を覗き込みました。その瞬間、財布がないことに気づいたのです。

財布の中には現金や日本の銀行のキャッシュカードに加え、セゾンカード、オリコカード、シティカードの3枚のクレジットカードを入れていました。海外では、まれに手持ちのクレジットカードと機械との相性が合わずに使用できないことがある、と聞いていたためのことでした。警察に通報…いや、今の自分の語学力では状況を説明するのもままならない。

電話代もなかったがクレジットカードへの連絡は3枚ともコレクトコールで済んだ。

何よりも、使用される前にクレジットカードを止めなくては!そう思った私は大急ぎで家に戻り、まずはクレジットカード会社の緊急連絡先、そして外国では使用不可であろうと思われる銀行のキャッシュカード喪失受付にも念のため、国際電話をかけまくりました。

電話代の不安もありましたが、セゾンカードはコレクトコールで受け付ける旨が記載されていたので助かりました。

しかし、シティカードはコレクトコールでの受付可能という記載がありませんでした。当時、ホームステイ中の身だった私は、ただでさえ留守中の家族に断りもなく無断で電話を借りている状態。コレクトコールで受け付けてもらえないものなのだろうかと思いつつも、緊急事態であるからと思い直しコレクトコールで電話をかけたところ、何事もなく受け付けてもらい胸をなでおろしました。

クレジットカードを盗まれたとなると、現金も盗まれそれこそ一文無しの状況もありうるでしょうから、緊急事態ということでコレクトコールで対応してくれるのだなと思いました。

オリコカードの連絡先は控えておらず、家にインターネットの回線も接続されていなかったので電話番号を調べることもできずに非常に焦りましたが、何度もコレクトコールをかけていたため交換手の方が状況を察してくれて、クレジットカード会社名を伝えただけで先方につないでくれたりもしました。

自分が所有しているクレジットカードさえきちんと把握しておけば、電話会社も臨機応変に対応してくれるものだとわかりました。

クレジットカードの使用状況確認、3枚とも使おうとした形跡があった。

こうして、無事にすべてのクレジットカード会社に連絡を済ませることができました。幸い、現金が引き出されるなどの被害はありませんでしたが、どのカードについても「使用しようとした形跡はある」とのこと。

スリに暗証番号まではわからなかったため被害は免れましたが、本当にヒヤッとさせられました。とはいえ、被害がないとわかって一安心。クレジットカードの使用状況も、その場ですぐに確認してくれるというのはありがたかったです。

また、盗難連絡の際には、併せて各会社へクレジットカードの再発行も依頼しました。オリコカードは有効期限が切れるタイミングだったので再発行はしませんでしたが、セゾンカード、シティカードは再発行の手続きはできました。

再発行したクレジットカードの送り先は日本国内の登録住所のみ!海外の留学先には送ってもらえない!

クレジットカードの送り先は登録の住所のみ、すなわち日本国内の住所になると言われました。クレジットカードがないと現金も下ろせないし必要な買い物もできないため非常に困るので、海外に長期滞在している事情を説明してなんとか海外に送付してもらおうと思いましたが、登録住所以外への送付はできないの一点張りでした。

確かに、冷静に考えれば、海外への郵送は日本への郵送より郵送事故による紛失や、郵送中の盗難による悪用などリスクも高まりますから、そういった責任を回避するため仕方がないのでしょう。お願いしても無理だということがわかったので、クレジットカード会社には通常通り、登録している日本の住所に送ってもらい、後日家族に改めて私の滞在先へ送ってもらうようお願いしました。

クレジットカードが届くまで約3週間、多めに持っていた日本円を両替して細々と過ごす。

とは言え、クレジットカード再発行にはおよそ2週間の時間がかかる上、届いてからさらに家族に郵送してもらう時間も含めると、最終的に再発行のクレジットカードが手元に届くまで3週間以上かかりました。

万が一のためにと思い日本円を多少多めに現金で持ってきていたのでそれを両替して必要最低限の支出は間に合わせましたが、クレジットカードが届くまではお金に対する不安がつきまとう時間となりました。自分の不注意とはいえ、こんな経験はもうしたくないです。

この出来事以降、海外旅行に出る前には必ず、手持ちのクレジットカードの緊急連絡先を確認するようになったのは言うまでもありません。また、コレクトコールのかけ方も、再度確認するようにしています。最低限その2点を把握しておけば、クレジットカード会社へすぐ連絡ができますし、連絡さえできればすぐ対応してくれるので安心です。

盗難・紛失時の緊急連絡先一覧 – クレジットカードDB

でも、なによりも、スリに遭わないようにバッグには常に注意を払うこと!これが一番重要だと思いました。

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