私は2013年まで仕事で上海や四川省の成都に頻繁に長期出張していました。
中国では銀聯(ぎんれん)カードというデビッドカードのような即日決済が主流で、VISA等の国際クレジットカードが使えないレストランや店がまだまだ沢山ありました。そのため、常に現金が必要でした。
たくさんの現金を日本から持っていくのは不安なので、銀行のインターナショナルカードを使って現地のATMでこまめに預金引き出していました。
銀行のインターナショナルカードとは、銀行のキャッシュカードにPLUS(プラス)マークやCirrus(シーラス)マークがついているものを言います。 PLUS(プラス)はVISA系、Cirrus(シーラス)はMASTER系です。
国内のいくつかの銀行がインターナショナルカードを発行していて、銀行で申請すれば誰でも作ることができるものです。 私はPLUSマークがついた三井住友銀行キャッシュカードを使用していました。
預金を引き出せる場所は、銀行、ホテルや街中のATMです。自分のカードと同じPLUSマークが表示されていれば大丈夫です。 三井住友銀行が世界170ヵ国以上、約110万台で使用可能と言っているとおり、私がよく滞在していた上海のラマダ東浦エアポートホテルと成都のホリデーインホテルのフロントフロアにあるATMもPLUSに対応していました。
インターナショナルキャッシュカードは複数の違う通貨の国をまわる時も便利
2013年には出張でイギリス、フランス、ルクセンブルグ、ドイツ、アメリカを2週間でまわりました。ポンド、ユーロ、ドルをそれぞれ成田で換金して持ち歩くのは抵抗があったので、やはり銀行のインターナショナルカードを使って、必要な時に、必要な通貨を、必要な分だけ引き出しました。
実際に引き出したのはロンドンヒースロー空港のATM、フランスのHSBC銀行のATM、アメリカのニューアーク空港のATMで、たまたま見つけたATMは全て使用可能でした。
操作は簡単
お金を引き出す操作はATMによって多少異なりますが、基本的には下記の手順です。
- 言語を選ぶ
- カードを入れる
- PIN No.(銀行の暗証番号)を入力する
- メニューから「CASH WITHDRAWAL(お引き出し)」を選択
- 「SAVING(普通預金)」を選択
- 金額を選ぶ。 予め画面に表示された選択肢から選ぶパターンが多いです。
- お金を受け取る
- 「Would you like another transaction? (続けて操作を行いますか?)」と聞かれたら、Noを選択
- カードを受け取る
メリットとデメリット
銀行のインターナショナルカードを使うメリットは、
- ATMで手軽に引き出せる
- キャッシング(借り入れ)ではないので、金利がかからない
- キャッシングではないので審査が要らない。誰でもカードを作れる。
- 引き出せる上限金額が自分の口座残高まで
(※)一部の国では一日に引き出せる上限が制限されている場合もあります。
デメリットは
- 手数料がかかる
- 為替レートが高い
手数料がかかる・・・三井住友銀行の場合、ATM手数料は100円/回。 但し、現地のATMによって別途加算される場合もあります。 日本国内でも他行のATMから預金を引き出すと手数料が高かったりするので同じ事と諦めてはいますが、いちおう引き出し時に画面で手数料を確認して、あまりに高かった時は別のATMを探したこともあります。
為替レートが高い・・・私が持っている三井住友銀行の場合、「Visaインターナショナルが定めたレートに5%を加算したレート」とのこと。 1米ドルにつき5~6円高いと思った方が良さそうです。
このように手数料と為替レートが高いというデメリットがあります。 特に引き出す金額が大きいとレートによる損も大きくなるので、理解した上で使用する必要があります。 といっても便利なので、私は小額の現金を引き出したい場合はこの方法で使用しています。