JAL B747-446D @ HND/RJTT / Hyougushi
photo by Hideyuki KAMON
国内特典航空券に加えて、海外特典航空券についてもJALとANAでどう違うのか比較してみます。
海外、といっても、急に休みが取れて行く場合には2泊3日、長くて3泊4日となり、対象はアジア近辺に限られます。具体的には、韓国、台湾、中国、グアム、ベトナム、タイ、フィリピン、マレーシア、シンガポール、カンボジアの直行便で行ける場所です。
前々から計画できる場合には、ヨーロッパや北米に飛ぶことも検討できます。しかしその場合日程的にも余裕があると思うので、格安ツアーに申し込んだり、直行便ではなくハブ空港経由で飛んだり、LCCを早めに予約しておけば安く旅行できます。せっかくマイルを使っていくのですから、1マイルあたり最も効果金額の大きい方法を選ぶのが良いと考えています。
また1年でクレジットカードのみで貯められるマイルには限界があり、月に20万円使って仮に2%還元だとしても、48,000マイルにしかなりません。還元率1%だと24,000マイルです。北米、欧州ではエコノミーでも往復50,000マイル以上必要なことも多いですので、2年以上も貯めて1度しか行けないのでは少し寂しい気がします。
さらに、燃油サーチャージも旅行先が遠いと高くなってきてしまい、欧州、北米、中東、オセアニア路線の燃油サーチャージは2015年5月現在で往復42,000円もかかってしまいます。サーチャージを含めたトータル金額では、そこまでお得感がないことも多く、遠方へのフライトにマイルを使うのには抵抗感があります。
これは、ビジネスクラス利用の場合はマイル単価が跳ね上がりますので一概には言えませんが、ビジネスでヨーロッパに行こうとすると90,000マイル程度もかかってしまい、JAL, ANAマイルの有効期間3年間の間に一度行けるか行けないかという話になってしまいます。
こちらの場合も、頻度的にそこまで待てる人意外は難しいと考えています。もちろん、カード利用金額がつき40万円以上だったり、北米出張or旅行が四半期に1度あり、エコノミー利用で10,000マイル/回稼げたりすると話は違います。
利用クラスがビジネスだったり、航空会社の上級ステータスを持っていたりするとマイルの積算率が違うので、その場合も違う計算になってしまいますが、ここではそういった特殊な状況ではないという前提とします。
前置きが長くなってしまいましたが、ANAとJALでアジア近辺までを対象として、週末に急に旅行に行く場合、どういった違いがあるのか比較して行きます。
JAL DC-10-40 & ANA B747-481D @ OSA/RJOO / Hyougushi
photo by Hideyuki KAMON
アジア近辺にJAL, ANAそれぞれで飛ぶことを考えた場合にどのような違いがあるのかを考えて行きます。
対象エリア JALvs.ANA 特典航空券比較
まずは対象エリアについてです。ANAのHPを見て分かりにくいのが、グアムが対象路線でないように見えることです。ANAではエリアごとにZone分けをして必要マイルを設定していますが、その中にグアムは含まれていません。実際は特典航空券予約ページを探して行くと、提携しているユナイテッド航空の便を予約でき、2015年6月初旬に20,000マイルで往復できることが分かります。対象エリアについてはグアムが入らないのであれば大問題でしたが、選べることが分かりましたので大きな差異はないと考えます。
必要マイル JALvs.ANA 特典航空券比較
次に必要マイルについてです。通常シーズンの場合、ANAもJALも必要マイルは一緒です。韓国往復15,000マイル、中国、台湾、マニラ、グアム往復20,000マイル、それより遠方のアジア35,000マイルです。注意しないといけないのが、この必要マイルに加えて燃油サーチャージがかかり、目安として往復で、韓国1,000円、中国5,000円、グアム、マニラ、ベトナム6,000円、タイ、シンガポール、マレーシア9,000円、インドネシア12000円が追加で徴収されてしまいます。インドネシアが意外と高く、遠いことが分かります。サーチャージに関してもJALとANAで差はありません。
国内線に続き、国際線でもローシーズンの価格設定が異なります。(GW,お盆、年末年始はハイシーズンですが、その場合は事前に格安プランを予約していると思うので今回は省きます。)ANAの場合、ローシーズンには韓国、中国、台湾、マニラは3,000マイル割引になり、それ以外のアジアは5,000マイル割引となります。ANAの2015年度のローシーズンはアジアでは4/1~4/23、5/8~6/30、12/1~12/17 1/5~1/31となります。グアムは調べましたが不明ですので省きます。
これに対し、JALの2015年度のディスカウントマイル対象期間は、A期間が4/1-6/30, B期間が12/1-2/29となります。(ただし4/25-5/6と12/19-1/3を除きます。)ANAより1ヶ月B期間が長いことが分かります。グアムはA期間のみ割引対象です。割引は、韓国、中国、台湾、マニラでA・B期間共に3,000マイル引きです。
ここからが重要なポイントなのですが、それ以外のアジア、具体的にはクアラルンプール、ジャカルタ、シンガポール、デリー、バンコク、ホーチミンに関しては、A期間は5,000マイル引き、B期間は10,000マイル引きとなります。B期間は雨季も終わって旅行に適している時期なので、この期間が狙い目だと思います。時期ごとに必要マイルと燃油サーチャージを合算してみて、他のプランよりお得であればマイルで旅行するのが良いと考えます。
ペンネーム:mk5