スペイン語がまったくわからない私が、カリブ海のキューバへ初めての海外旅行。話ができないことにストレスが溜まる日々。やっと英語が話せる人が見つかったと思いきや、その人にカメラを盗まれました。
スペインで、英語が話せるアジア人と出会う
首都ハバナを日中歩いていても、治安が悪いという印象を受けませんでした。しかし、油断は禁物、バスに乗る際は、バックパックを背中からお腹の方に回すなどの対策をしていました。
首都ハバナから東に約250キロの街・シエンフエゴスに、何とかバスチケットを買って無事に移動したときには、誰とも話ができず、ホームシックにかかっていました。
そんな中、宿泊先の前を1人のアジア人が通りました。カリブの小国はアジア人は珍しく、挨拶をすると、英語が話せることが分かりました。数日間、誰とも会話をしていなかったので、話ができたことがうれしくて。
出会ったアジア人に観光案内をしてもらう
彼はシエンフエゴスに住んでいて、色々な場所を案内してくれるというのです。
アジア人、教会でカメラを渡したとたんに走り去る
案内された教会で写真を1枚撮ると、
「カメラなんて持ったことがない。ちょっと貸してみて」
と言われ、手渡すと、そのまま走り去ってしまったのです。一瞬、何が起きたのかさえわからず、カメラを盗まれたと気がつくのにしばらく時間がかかりました。
盗難届を手に入れるため、交番へ。警察署へ行きなさいと言われる
カメラはあきらめ、保険請求に必要な盗難届を手に入れるため警察に向かいました。言葉が通じず、何が起きたのか伝えられませんでしたが、通行人が通訳を買って出てくれました。何とか事情を説明すると、この交番では対応できないので、警察署の方に行きなさいということでした。
警察署に向かう途中に犯人にバッタリ会うが、逃げられる
教えられた住所の警察署に向かって歩いていると、あの犯人がこっちに向かって歩いてきたのです。こちらに気づくや、足早に走り去る犯人。必死で追いかけましたが、逃げ切られてしまいました。
パトカーで宿泊先まで送ってもらう途中、犯人が見つかったと無線連絡が入る
仕方なく、そのまま警察署に向かい事情を説明。ここでも通行人が通訳をしてくれて助かりました。事情聴取は無事に済みましたが、遅くなったので、宿泊先までパトカーで送ってくれるということで車に乗り込みました。すると、無線で犯人が見つかったとの連絡が入ったのです。
宿泊先に戻るはずのパトカーは、犯人が見つかったという現場に直行。すると、あの盗人がいたのです。この人で間違いないというと、犯人もパトカーに乗せて警察署まで逆戻り。そこから再び事情聴取が始まり、終わったのは日付が変わった頃。犯人は、逮捕された時、カメラを持っていなかったため、翌日警察署に来るようにと言われました。
翌日、カメラが手元に戻ってくる
手元に戻ってくると思ってもなかったカメラが、次の日に戻ってきました。初めての海外旅行での経験としては、かなりパンチの効いたものになりましたが、旅の道中、どのように気をつけるべきか、トラブルに遭った時はどのように対応すべきなのか、色々な教訓を得ることができました。