In case you were looking for it / Schwar
photo by Schwar
最近は、海外旅行にクレジットカードを持っていくのが日本でも半ば当たり前になっていますが、私がアメリカで暮らしていた2000年代前半には、まだまだトラベラーズ・チェックなどもメジャーな決済手段として旅行ガイドなどでも紹介されており、「クレジットカードは海外旅行で持っていれば、現金より安全で便利」という、どちらかといえばオプション的な位置付けだったと思います。
それでも現地で暮らすとなれば全く別で、当時からレンタカーなどを借りるときにもクレジットカードは必須でした。
それで私がアメリカに渡航する際に持参したクレジットカードは計3枚。全て日本で発行されたもので、アメリカン・エキスプレス®・ゴールド・カード、VisaブランドのANA一般カード、MasterCardブランドのUCカードがそれぞれ1枚でした。
滞在期間は1年弱でしたが、アメリカでクレジットカードを使っていくうえで困ったことがいくつかありました。
困ったこと その1 車の購入
1つ目は、現地で暮らすにあたり、最初の半月を過ぎたところで生活の必要上、車を購入することにした時のことです。
代金は8,000ドルでした。現金はもちろん、手持ちの小切手なども足りなかったので、カーディーラーでの決済方法としてクレジットカードも併用したところ、MasterCardブランドのUCカードの限度額(50万円)を超えてしまったのです。当時のドル・円レートは1ドル=125円くらい。考えてみればカード決済が併用できただけでも良かったのですが、為替レートを考慮に入れていなかった私には、しばらくその理由が分かりませんでした。
結局、次の口座引き落としまで1か月半程度、そのカードを提示するたびにエラーがでて決済ができず、大変な思いをしました。
困ったこと その2 身分証明書の提示を求められる
そのMasterCardブランドのUCカードが使えなくなった余波で起きたのが2つ目の困りごとです。
他の2枚のカードを使いながらショッピングなどをしていたのですが、アメリカン・エキスプレス®・ゴールド・カードを使って決済をするとき、なぜかスーパーマーケットや総合ディスカウントショップといった、特別高級なものを扱っていると思われないようなレジで身分証明書の提示を求められることが多かったことです。
店員が言うには、「最近はカードの偽造が多いので、念のため確認している」ということでしたが、日本でそのような対応をされた経験はありません。身分証明書を一緒に提示するのが面倒でしたし、セキュリティ上も不安だったので、VisaブランドのANA一般カードを使う機会が自然と増えました。アメリカン・エキスプレス®・ゴールド・カードは限度額が明示されていないので使いやすいはずなのですが、思わぬところで使い勝手が悪かったです。
困ったこと その3 財布が盗まれる
3つ目の困りごとは、アメリカでの滞在も終わりに近づき、帰国前の記念としてニューヨークに立ち寄ったときのことです。34丁目付近でディナーを楽しんでいる間に、鞄から財布を盗まれてしまいました。財布は2つ持っていて、そのうち1つを盗まれていたので、しばらく被害に気づかず、わかったのは1時間以上後だったと思います。無くした財布に入っていたのはアメリカン・エキスプレス®・ゴールド・カードでした。
すぐに日本のメンバーシップ・サービス・センターのオーバーシーズ・アシストに電話して日本語で相談しました。すると、アメリカン・エキスプレス・トラベル・サービス・オフィスで即時に再発行ができるとのこと。翌日朝にはサービス・オフィスで新しいカードを受け取れ、比較的スムーズに処理が進みました。新しいカードへの切り替えとともに古いカード番号は無効になったので、不正請求などもありませんでした。
確かに災難でしたが、金銭的被害がさほど多くなかったのは、不幸中の幸いでした。