私の勤めていた某メーカーは夏休みが1週間ずつ2回ある会社であった。2013年夏、そのうちの一回をアメリカ西海岸で過ごすことにした。
アメリカ西海岸を選んだのは、その年の1月に就航したばかりの全日空(NH)の成田(NRT)ーサンノゼ(SJC)線を利用したかったことが一番の理由だった。もちろん、年中快適な気候のカリフォルニア州への憧れもあった。
今回はANAマイルを使って特典航空券を予約した。まだ就航して1年もたっておらず知名度がないサンノゼ線、約2か月前の6月初旬でもお隣のサンフランシスコやロサンゼルス線が既に満席になっているのに、当路線は空いていたのだ。
アメリカ西海岸への旅は、プラス25,000マイルで往路だけビジネスクラス
今回は、片道だけビジネスクラスを予約した。特典航空券だからこそできる技だ。
通常成田ーサンノゼ線のエコノミークラスは往復50,000マイルが必要だ。片道だけビジネスにすると75,000マイル。プラス25,000マイルでANAのビジネスクラスに乗れるのならば高くはない。
2013年7月27日、17時35分成田発サンノゼ行きNH1076便へ搭乗するため、いつも通り2時間半前に空港へ。今回はビジネスクラス利用ということで、ANA国際線ラウンジを使用することができる。いつも通り生ビールの他、普段飲むことができないような日本酒やウィスキー、ワインなどを堪能し、またラウンジ内に設置されている両替機でドルへの両替も済ませ、9時間半のフライトへ向かった。
フルフラットの座席にコース料理と、VIPな気分を味わう
今回搭乗したのは、当時はトラブルが頻発していたたB787型機。ただやはり新型機だけあってフルフラットになる座席、ワンタッチでシェードの開閉ができる窓、乾燥しない機内など非常に快適だったことを覚えている。
それに加え、先付け、前菜、メイン、デザートと出てくる機内食とCAさんのサービスはVIPになったように感じさせてくれた。また当時としては珍しかった、
一風堂のとんこつラーメンがいつでも注文できるのも有り難かった。お腹が空いてもいないのに頼んでしまった。味は当然のことながら普通なのだけど、機上でラーメンなんてとその特別感を味わった。
ビジネスクラスのフルフラットベッドは、いつもよりもよく眠れてしまい、あっという間に目的地に到着。
西海岸ではレンタカーを借りて観光
サンノゼ国際空港は大きな規模ではなく地方空港のような印象。ここでレンタカーを借りた。
今回の旅は、サンフランシスコ、ナパバレー、サンディエゴ、セドナ、サンノゼをレンタカーと飛行機を使って1週間で巡る。今回の旅行記ではナパバレーとサンノゼを紹介したい。
一箇所目のナパバレーは、カリフォルニアでも随一のワインの産地として知られ、某有名年の差カップルが結婚式を挙げたことでも知られる場所だ。このナパバレーを訪問する目的はワイントレインに乗車すること。ワイントレインに乗車する現地発着ツアーはサンフランシスコから催行されている。私が参加したツアーは、日本人カップル3組のみの参加だった。
ワイントレインは、所要3時間で発着地が一緒になっており、その間フルコースのフランス料理とワインを堪能できるようになっている。
アメリカなのになぜこんなにおいしい料理が?と思うほどレベルの高い料理が出てきて、驚愕したのを今でも覚えている。また、試飲専用車両では10ドルで4品種のワインを試飲できる。ワイン畑を見ながらの3時間という時間は決して退屈せず、贅沢な時間を堪能できた。
そして、有名なサンフランシスコやサンディエゴを飛ばしてもう一つ紹介するのはサンノゼ。中学校のときに地理でシリコンバレーっていう単語を習ったが、まさにここサンノゼがそのシリコンバレーの中心にあたる。超有名IT企業であるGoogleやApple、そしてIntelの本社がこの近辺にある。それら企業をレンタカーで巡った。
まず来たのはGoogle。信号機にかかる通り名が既にGoogleになっていて、それだけで興奮。しかし実は関係者以外立ち入り禁止だったらしく、途中で警備の人にやさしく出ていくよう促された。
続いて訪問したのはApple。ここもどこまで入っていいのかわからなかったが、本社付近をぶらぶらし、会社のオフィシャルストアに入った。機械系の製品は置いておらず、Tシャツやマグカップなどグッズ中心の品ぞろえ。
最後に訪問したのはIntel。ここはしっかりと博物館になっているので、堂々と入場。CPUを使ったいろいろな体験ができる博物館だったが、敢えてIntelのついたUSBが売っていたことに興奮し、思わず購入。それぞれが少し離れたところにあるので、これら会社を巡るだけで、結構な時間がたってしまった。
1週間の旅を終えて、帰国
1週間の旅を終え、サンノゼ国際空港から出国。他の国際空港と違ってお土産店など当時は非常に少なかった。スーパーフライヤーズ会員が使うことができるラウンジも非常に小さく、サンドイッチをつまみにビールを飲み、帰国の途へと着いた。