ANAファーストクラス 永遠に続いて欲しい至福のひととき。ORD-HND NH111

2017年10月27日 シカゴ(ORD)から羽田(HND)までANAのファーストクラスに搭乗した。少し早めに搭乗口に着くもすでに搭乗は始まっていた。ビジネスクラスのレーンに並んでいると、スタッフに「こちらです」と声をかけられる。数メートル先に赤絨毯のファーストクラス専用レーンがあった。

「今日はファーストクラスチャーターですよ」

8席あるファーストクラスは僕一人だけだった。CAさん曰く、いつもは少なくとも6席以上は埋まっているという。空気を乗せるより、僕を乗せた方が良いというわけだ。

離陸の前の儀式としてパジャマへの着替えがある。長いフライト、着替えた方がリラックスできる。早速、トイレで着替える。いやトイレではない、ラバトリーと言うべきだ。

ファーストクラスといえどもエコノミーの1.5倍くらいの広さがある。タイ航空のA380のファーストクラスのラバトリーと比べるとなんてことはない。

着席してまずシャンパンをいただく。ちょうど夕刻のため、離陸後の夕日がとても綺麗だ。これから始まる宴を祝福しているかのよう。

残念なことにお酒はあまり飲めない。シャンパンは飲みきれないのはわかっているが、勧められるがまま2種類とも少しずついただくことにした。ワインは下戸にとっては本当に危険な飲み物だ。水と一緒にちびちび飲む。まあ、シャンパンを眺めながらの食事と言った方がいいかもしれない。ガンガン飲める人が羨ましい。

まずはシャンパンをいただきながらのアミューズ。食事は和食を選択した。

「キャビアも召し上がりますか」

素直にはいと答える。キャビアは濃厚ないくらといった味わい。ロシア語ではキャビアもたらこもいくらと呼ぶらしい。普段食べないので知らなかったが、ググってみると20g 5,000円もする高価なオードブルだ。

さて前菜プラスアルファ。「どれを食べても美味しい」という陳腐な言葉しか見つからない。言葉にするのが難しいほど美味い。しかも少食男子。前菜でお腹いっぱいになりそうだ。No way! この後どうするか、本当に悩ましい。もっとキャパシティがあればよかったと思う。

飛行機の中でこれほど美味しい食事が出せるのかと驚きを隠せない。アメリカでもそれなりに美味しいものを食べていたつもりだが、和食に似せたなんちゃって和食とは違い、本当に日本で食べるものとクオリティは変わらないものが次々出てくる。

飲んで食べて余韻に浸っていると眠くなってくる。今回は他にお客さんがいないファーストクラスのチャーターフライトだから、席が自由に使える。ベッド用の席はセンター側にして、くつろぐ席は窓側という贅沢な使い方をさせていただいた。うとうとしている間に、すでにベッドが用意されていた。この気配りも素晴らしい。

こういう機会に寝るのももったいないが、帰ってからの時差ボケを考えると素直に寝ておこう。

横になってから何時間経っただろうか。目が覚めて時計を見る。まだ6時間しか経っていない。道半ばだ。

目覚めの一杯はカフェマキアート、二杯目はエスプレッソをいただく。「シングルにしますかダブルにしますか」と聞かれたのでシングルをお願いした。やはりレギュラーメニューに無いものを選んでしまう。

次に紅茶を頼む。ダージリンとアールグレイ、ブラックティー、デカフェティーが選べる。シンガポールの歴史ある高級ブランドTWGの茶葉だ。砂時計と一緒にポットで運んでくれる。

食べて飲んで寝て起きてまだ半分くらいの距離。時間が長くてもそんなに疲れはない。

トイレの広さはエコノミーの1.5倍くらいだ。中に鏡台や椅子のあるA380のファーストクラスと比べて感動こそないが、特筆すべきはウォシュレットが付いていること。ANAならではの装備だと思う。

到着2時間半前になると、CAさんから食事はいかがですかとお声がけいただいた。コース料理から時間が経ったので、小食の僕でもまた少し食べられそうだ。ラーメンやカレーの誘惑もあるが、ここは無理せず和食を選ぶ。アメリカン食が続いたので、どうしても素朴な和食に惹かれる。

最後の締めくくりに羊羹と抹茶をいただいた。抹茶は五臓六腑に染み渡る。やはり和のテイストはほっと落ち着くものだ。

到着30分前になると着替えの時間だ。時間になると、声かけてくれるので安心だ。脱いだ寝巻きは希望すれば持って帰れる(「お持ち帰りになりますか?」と聞かれる)。

それにしても12時間があっという間に感じた。エコノミーに7時間乗って行くハワイやシンガポールより全然楽。なんならあと12時間は乗れるくらい体力が余っている。当たり前だが、フルフラットで睡眠を取れるのは疲労が全然違う。シートもさることながら、食事も素晴らしい。CAさんによれば、日本発便の方が食材はいいらしい。機会があればそれも味わってみたい。

一番手で飛行機を降りると当然のことながら前に誰もいない。これもファーストクラスでしか見られない景色だろう。

搭乗日 : 2017年10月27日
航空会社 : ANA
便名 : NH111
出発地 : ORD
目的地 : HND
搭乗マイル数
機種 : B777-300ER
登録記号(機体番号)
搭乗クラス : F
座席番号 : 1A
出発ゲート番号(スポット番号)
天候と気温 出発空港 3℃ 到着空港 14℃
出発予定時刻 : 17時25分
搭乗時刻
出発時刻
離陸時刻
離陸滑走路
飛行速度
飛行高度
飛行ルート
到着予定時刻 : 20時27分
着陸時刻
着陸滑走路
到着時刻
到着ゲート番号(スポット番号)
運航乗務員
客室乗務員

Boein9777-300ER 主要スペック
●全福64.8m ●全長73.9m ●全高18.5m ●最大離陸重量348,8t ●巡航速度890km /h ●航続距離14,700~14,900km ●装備エンジンゼネラル・エレクトリツク社GE90. 115B ●エンジン推力52,160kg×2 ●座席数212/250/264席 ●運航機数22機

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